金融業界では、「都市銀行の合併によるメガバンクの誕生」「系列を超えた提携」「金融商 品の共同開発・共同利用」など、誰もがこれまでには想像もしなかったような大きな変革が 起きている。
これは21世紀産業としてのクレジット&カード業界においても同様で、「外資系企業に よる日本企業買収」「異業種からの新規事業参入」「中堅信販会社合併による大手信販会社の 誕生」「系列グループにおけるグループ統一商品の開発」「ノンバンクに対するライセンス提 供」など、生き残りをかけた戦いがすでに始まっている。
こうした変革の時代、クレジット&カード業界において重要なことは、業界のインフラで ある情報システムネットワークの効率性、安全性、そして信頼性をさらに高めつつ、より一 層の顧客サービス向上に努めることである。そのためには、より業界のことを理解し、変え ていく必要がある。
ここの目的は、これからクレジット&カード業界を目指す学生の方、業界の動向に関心の ある方、あるいは自分のビジネスに役立ててみたいといった方などを対象に、新しい時代の 「景気と経済のリーディング産業」としての役割をになうクレジット&カード業界の全貌を わかりやすく伝えることにある。
ここでは、クレジット&カード業界が歩んできたこれまでの歴史、それを支えている企業 (信販会社、銀行系クレジット会社、流通系クレジット会社等)、商品、テクノロジー、顧客 サービス、システムなどの現状と課題についての基本的な事柄を簡潔にまとめている。
クレジット業界の法律に「割賦販売法」がある。
割賦販売法というのは、一九六一 (昭和三六)年七月に公布され、同年十二月一日から施行された割賦販売、すなわちクレジッ卜に関する法律である。その後、一九八四年と一九八八年の二回改正されている。
この法律を制定した目的は、その第一条にあるように、「割賦販売等に係る取引を公正にし、その健全な発達を図ることにより、購入者等の利益を保護し、あわせて商品の流通を円滑にし、もって国民経済の発展に寄与すること」である。また「この法律の運用にあたっては、割賦販売等を行なう中小商業者の事業の安定及び振興に留意しなければならない」と運用上の配慮についても触れられている。
クレジット業界における「個人信用情報」とは、与信評価の材料や支払い能力の判断資料として利用される目的で収集された情報のことである。
具体的には、消費者ローンやクレジットの契約内容、返済状況に関する情報のことだ。それらの情報は、借入金の返済能力や購入代金の支払能力の判断の参考資料として利用される。
個人信用情報機関は、クレジット会社などの会員企業から消費者の個人信用情報を収集・蓄積・保管し、会員企業からの照会に対して収集した個人情報を提供することを業務としている。クレジット会社にとっては、それらの情報により、利川者が多重多額偵務となることを未然に防止したり、適正で迅速な与信を行なうことが可能となる。
クレジット業界では、クレジットを利用している消賞者の中で複数のクレジ。ト会社などに債務(借金)があり、その返済が困難な状態に陥っている消費者のことを「多重債務者」と呼んでいる。
ここでは、多重債務に陥った消賞行を、社会的、経済的に早期に立ち直らせるための公正・中立な相談機関として一九八じ(昭和六二)年三月に設立された「財団法人・日本クレジットカウンセリング協会」の業務内容を紹介しておこう。